定期テストは文法の穴埋め・並べ替えが中心です。点は取れる生徒が、スピーキングや自由英作文では書けない。テストが「本当に使える力」を測れていない気がします。どう変えればいいでしょうか。(中2担当)
測っているものが「知識」だけなら、運用力は伸びない
穴埋めと並べ替えで測れるのは、文法の知識です。話す・書くで発揮される運用力とは別物なので、知識テストで高得点でも運用ができるとは限りません。もう一つ見落としがちなのが、テストが授業を引っぱるという性質です。テストが知識だけを問えば、生徒も授業も知識偏重に寄っていきます。だから、育てたい力とテストで測る力をそろえることが、評価改善の出発点になります。
対策1: 「自分の言葉で書く」問題を1問入れる
知識問題はそのままでよいので、運用を見る問題を少しだけ足します。
- 条件英作文を1問(「習った文法を使って自分のことを2文」など)
- 配点は小さくてよい。まず「使う問題がテストに載る」ことに意味がある
- 生徒は「テストに出る」とわかると、日頃から使う練習をするようになる
小さな1問が、授業とテストの向きをそろえ始めます。
対策2: 何ができれば良いのかを、先に示す
自由記述を入れると採点が主観的になりがちです。規準を先に決めて共有します。
- 内容・正確さ・量など、見る観点を分けて配点する
- 簡単なルーブリック(3段階でよい)を生徒にも事前に配る
- 「正しさ」だけでなく「伝わる内容か」も見ると宣言する
規準を先に出すと、採点がぶれず、生徒の準備の方向もそろいます。
対策3: 話す・書くは、定期テストと別立てで測る
50分のペーパーに全部を詰めなくてよいです。技能は別の機会に測ります。
- スピーキング/ライティングのパフォーマンステストを年に数回
- 定期テストは知識中心のままでも、学期の評価に運用の場を組み込む
- 別立てにすると、それぞれをじっくり測れる
テストを変えると、授業が変わる
テストは評価の道具であると同時に、授業の方向を決める舵でもあります。知識を問う問題に、運用を見る問題を少し足し、規準を先に示し、技能は別立てで測る。この3つで、テストは「本当に使える力」に近づきます。当サイトには、信頼性・妥当性を意識したテスト設計の考え方や、スピーキングテストのルーブリックづくりの相談も置いています。定着ドリルで力をつけ、その力をそのまま測れるテストへ、少しずつ寄せてみてください。