英語教材ラボ
授業運営公開 2026-07-05・更新 2026-07-05

文法の導入がいつも説明だけで終わってしまいます

新出文法を黒板で説明して問題を解かせて終わり——受け身の導入から抜け出すには。ルールを言う前に例文を浴びせて気づかせる、意味のある文脈で使わせる、導入と定着を分ける。活動的な文法導入の作り方。

新しい文法を教えるとき、黒板で例文とルールを説明し、教科書の問題を解かせて終わり、という授業になりがちです。生徒は板書を写すだけで受け身。文法の導入をもっと活動的にしたいのですが、どう組み立てればいいでしょうか。(中2担当)

文法は「説明してから使わせる」より「使いながら気づかせる」

導入が説明だけになるのは、ルールを先に配ってしまうからです。順番を変えて、まず同じ形の英文をたっぷり聞かせ・読ませ、生徒が「なんだか同じ形が続くな」と気づいたところでルールを言語化する。この「気づいてから確かめる」流れにすると、生徒は受け身の写経から抜けます。自分で見つけたルールは忘れにくいからです。

対策1: ルールを言う前に、例文を浴びせる

新出文法を含む英文を、意味のある内容で何度も聞かせます。教師の自己開示ネタが便利です。

  • 「昨日の私」を過去形だらけで語る、「できること」を can だらけで語る
  • 黒板に例文を残していき、「今日は同じ形が何回出た?」と問う
  • 生徒が形に気づいたところで、はじめてルールを板書する

先に意味と量、あとからルール。この順番が導入を能動的にします。

対策2: 最初の一歩を「自分のこと」で言わせる

気づいた形を、すぐ自分の内容で使わせます。ドリルの穴埋めより先に、意味のある一文を作る場を置きます。

  • 過去形なら「昨日したこと」、比較なら「自分と兄の身長」
  • ペアで1文ずつ言い合う(間違えてよい、まず言う)
  • 正確さの指導はこの後。まずは使ってみる回数を稼ぐ

対策3: 導入と定着を欲張って1時間に詰めない

導入の時間で完璧を求めると、説明が長くなります。導入は「気づく・使ってみる」まで。反復して固めるのは、次の時間の帯や定着プリントに逃がします。

  • 導入=出会いと気づき、定着=反復と正確さ、と役割を分ける
  • 定着は毎時間の最初の5〜10分の帯で回す
  • 1時間で仕上げようとしないことが、導入を軽くする

導入の成功は、その後の定着で決まる

活動的な導入をしても、次の時間に反復がなければ形は流れていきます。導入で気づかせ、定着プリントや帯で固め、活用の場で使わせる。この三段構えがそろって、はじめて「使える文法」になります。当サイトには全20文法の導入記事と、それぞれとペアになる定着ドリルを用意しています。導入だけを抱え込まず、定着とセットで設計してみてください。

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