「英語で授業を」と言われますが、英語で指示すると伝わらず、生徒がぽかんとして、結局日本語で言い直しています。オールイングリッシュに挑戦しても数分でくじけます。どこまで英語でやればよく、どうすれば続けられるでしょうか。(中1担当)
全部を英語にしない。教室の英語を絞って、毎回同じ言い方で繰り返す
続かないのは、いきなり全部を英語にしようとするからです。オールイングリッシュの目的は「100%英語で話すこと」ではなく、生徒が浴びる英語の量を増やすこと。だから、よく使う教室英語を数十フレーズに絞り、毎時間まったく同じ言い方で繰り返すほうが効果的です。新しい言い回しを毎回考えるより、固定して繰り返すことで、生徒も教師も楽に続きます。
対策1: Classroom English を20フレーズに絞って固定する
授業で毎回使う指示だけを選び、いつも同じ英語で言います。
- Open your textbook. / Make pairs. / You have two minutes. などに絞る
- 毎時間まったく同じ表現で言う(言い換えない)
- 一覧を教室に掲示し、生徒も言えるようにする
同じ英語を繰り返すうちに、生徒は訳さなくても反応するようになります。
対策2: 訳さず、ジェスチャーと視覚で意味を支える
英語で言ったあとすぐ日本語に訳すと、生徒は日本語だけを聞くようになります。訳す代わりに見せます。
- 指示を、身ぶり・実物・板書のデモで示す
- 一度で伝わらなくても、言い換えず、ゆっくりもう一度+ジェスチャー
- 「英語のあとに必ず日本語が来る」と思わせない
対策3: 込み入った説明は日本語でよい、と割り切る
すべてを英語でやろうとすると破綻します。線を引きます。
- 文法の理屈や、安全・生活指導に関わる話は日本語で確実に
- 指示・あいさつ・活動の進行は英語で
- 「ここは英語、ここは日本語」と自分の中で決めておく
目的は「英語の量」。100%は目的ではない
オールイングリッシュがゴールなのではなく、生徒がたくさんの英語に触れることがゴールです。教室英語を絞って固定し、訳さずに見せて支え、難しい説明は日本語に任せる。この3つで、無理なく続けられて、しかも英語の量は増えます。全部を英語にできない自分を責めず、続けられる範囲を少しずつ広げてみてください。