命令文の教え方ガイド中学英語・中1
「Youを消して原形」で終わらせず、指示が通じる体験まで
命令文は作り方が簡単なぶん、「使いどころ」の指導が抜けやすい単元です。You stand up, please. とYouが残る、Be quiet.をDo quiet.と書く、そして紹介文まで命令文にしてしまう——どれも命令文を操作として覚えたサインです。指示が通じる体験を軸にした流れをまとめました。
命令文でつまずく3つのポイントと直し方
つまずき1: 主語のYouが残る
× You stand up, please.
なぜ起きる? 「Youを消す」という操作の意味(目の前の相手への直接の指示だから主語が要らない)が伝わっていません。
直し方 教師の指示(Stand up. / Open your books.)を毎時間の教室英語として浴びせ、「主語なしで始まる文=指示」という音の型を先に作ります。操作の説明はその後で十分です。
つまずき2: be動詞の命令文が作れない
× Do quiet. / Are quiet.
なぜ起きる? 「動詞の原形で始める」のルールをbe動詞の文に適用するとき、be動詞の原形がbeであることが浮かびません。
直し方 Be quiet. / Be careful. / Be kind.を決まり文句として3つ覚えさせ、あとから「beはam/is/areの原形」という種明かしをします。頻出3文の暗唱が先、文法の整理が後です。
つまずき3: 指示ではない場面まで命令文にする
× (友だち紹介の場面で)Play soccer well.
なぜ起きる? 単元内の問題が全部命令文で作れてしまうと、「指示したい相手が目の前にいるときだけ」という使用条件が身につきません。
直し方 ふつうの文が正解の場面(紹介・描写)を混ぜた練習で、命令文にするかどうかの判断から問います。当サイトのドリルはこの混在設計です。
命令文の授業の一本道(導入→定着→応用)
1つの文法は1時間では身につきません。意味に出会う導入、形を固めて使う定着、自分のことを語る応用——この一本道を、そのまま使える教材つきでたどれます。
1. 導入——意味と場面に出会わせる
指示ゲーム(教師の英語の指示で動く活動)で、命令文が通じる快感から入ります。Don't(禁止)とLet's(提案)も動きの中で対比的に体験させます。
2. 定着——形を固め、使って身につける
ドリルでは調理実習・道案内などの場面で、命令・禁止・提案の3形を出し分けます。ふつうの文が正解の問題も混ぜ、使いどころの判断まで練習します。
3. 応用——自分のことを語るタスクへ
自分が指示を出す場面(部活の後輩へ・そうじ当番へ・オリジナル体操の号令)を選んで指示文を作る産出タスクへ。作った指示は実際にクラスで使わせると定着が速いです。
定期テストでどう測るか
テストでは場面のやり取り(ろうか・授業・給食の場面での応答選択)の中で、命令・禁止・提案の使い分けを問えます。中1の定期テストの大問3がこの形式です。
命令文の指導でよくある質問
命令文は失礼な言い方だと教えるべきですか?
指示・注意・応援・レシピなど、命令文が自然な場面はたくさんあります。「失礼な形」ではなく「相手が目の前にいて、してほしいことがはっきりしている場面の形」と教え、丁寧にしたいときのplease・Can you 〜?への言い換えは中2以降の助動詞で深めます。
教室英語として使うならどの指示から始めるべきですか?
Stand up. / Sit down. / Open your books. / Listen. / Repeat after me. の5つで授業の8割が回ります。毎時間同じ表現を使い続けることが、命令文の最強の導入になります。
Let'sは命令文の仲間として教えていいですか?
はい。「相手を動かす文」の仲間として、命令(Stand up.)・禁止(Don't run.)・提案(Let's sing.)を1つの地図で見せると、3形の使い分けが場面で判断できるようになります。