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中学英語の授業開きガイド|最初の1時間の流れと使える活動

中学英語の授業開き(最初の授業)の組み立て方を、50分の流れ・学年別のアレンジ・使える活動つきで解説。英語で進める空気、間違い歓迎のルール、帯活動の予告という「1年の土台」を最初の1時間で作る設計です。4月だけでなく学期はじめのリセットにも使えます。

公開 2026-07-19・更新 2026-07-19

授業開きの1時間で教えられる英語は、ほとんどありません。それでもこの1時間が1年でいちばん大事なのは、教室の空気の初期設定がここで決まるからです——この授業は英語で進むらしい、間違えても大丈夫らしい、全員が話すらしい。

逆に言えば、授業開きのゴールは3つの「らしい」を体験させることだけです。オリエンテーションの説明を長くする必要はありません。この記事では、50分の流れを台本レベルで示し、学年別のアレンジと、そのまま使える活動を添えます。4月の最初の授業はもちろん、2学期・3学期はじめの空気のリセットにも同じ設計が使えます。

50分の全体設計

時間やること作る「らしい」
0〜5分英語だけの導入(あいさつ→ジェスチャー指示)英語で進むらしい
5〜15分教師の英語自己紹介クイズ聞けばわかるらしい・先生おもしろいらしい
15〜30分生徒同士のミニ活動(下で選ぶ)全員が話すらしい
30〜40分この授業のルール3つ+帯活動の予告間違えていいらしい
40〜50分ふりかえり+最初の宿題(軽いもの)自分の伸びを記録するらしい

0〜5分——最初のひとことから英語で

教室に入って、日本語のあいさつをする前に英語で始めます。Hello, everyone! Stand up, please.——ジェスチャーつきなら中1でも動けます。ここで大事なのは、聞き取れない生徒が困らないこと。指示は必ず動作つき、そして动いた生徒をほめる(Good! Perfect!)。「英語の指示は、見て真似すればわかる」という最初の成功体験です。

命令文ベースの指示ゲームはTeacher Saysがそのまま使えます(帯活動用の1枚PDF)。

5〜15分——自己紹介は「クイズ」にする

教師の自己紹介を一方的に話すと、初日から「先生が話す授業」になります。クイズにしてください。

  • 黒板に選択肢を3つ書く(例: I like ① natto ② cats ③ horror movies.)
  • 生徒は指で番号を出して予想→正解発表→短いエピソードを英語+ジェスチャーで

3問もやれば、生徒は英語を「聞いて考える」モードに入っています。ウソを1つ混ぜる形式(Two Truths and a Lie の簡易版)は過去形導入のウソ日記授業と同じ技術で、学年を問わず機能します。教師の自己開示は1年間ずっと効く最強の教材です。

15〜30分——生徒同士を英語で話させる

初日の生徒同士の活動は、正確さを求めない・全員が動く・30秒で1往復終わるものを選びます。学年別のおすすめです。

  • 中1: ほめシャワー30秒の簡易版。Nice! / Me too! / Really? のあいづち3語だけ教えて、名前+好きなもの(I like 〜.)を言い合う
  • 中2: クエスチョン・リレー。既習の疑問文(Do you 〜? / Can you 〜?)が列を走る。挙手ゼロの構造を初日に体験させる
  • 中3: 経験かぶりチェックの口頭版。Have you ever 〜? で春休みの経験を聞き合う——3年目の再スタートに「英語でここまで話せる」を確認する

どれも「英語が上手な人が勝つ」活動ではなく「参加した人が楽しい」活動です。初日に競争を持ち込まないのがコツです。

30〜40分——ルールは3つだけ、帯活動を予告する

オリエンテーションで10個のルールを配っても残りません。3つに絞ります。

  1. 間違いは歓迎(Mistakes are welcome. 間違いが出た瞬間にほめる、と宣言する)
  2. 英語の指示で動く(わからなければ隣を見てOK、と逃げ道もセットで)
  3. 毎時間、最初の5分は帯活動(「同じことを毎回やる。伸びが記録に残る」と予告)

帯活動の予告はここでしておくと、2時間目からの導入が一瞬で済みます。何を回すかは帯活動ネタ20選から、クラスの課題に合わせて1本選んでください。

40〜50分——記録の習慣を初日から

最後に、今日の英語でできたこと(聞けた・言えた・動けた)を1行書かせます。この1行が、記録シート文化(帯活動の語数グラフ・タイム記録)の入り口です。宿題は重くせず、「家族に英語のあいさつを1つ試す」「自己紹介3文を書いてくる」程度の軽い成功体験に。書いてきた自己紹介は、次の時間のbe動詞の授業にそのままつながります。

学年別アレンジの要点

  • 中1: 聞く・動く体験を最大化し、書く活動はほぼゼロに。小学校英語からの接続で「聞けばわかる」を証明する1時間に
  • 中2: 中だるみ学年のリセット。既習の疑問文が実は結構使えることを、リレー系の活動で体感させる
  • 中3: 受験学年の宣言をしつつ、初日は「英語で笑う」時間を確保。1年後の姿(入試に向けた帯活動や過去問の話)は2時間目以降で

よくある質問

オールイングリッシュで通すべきですか?

初日から100%は目標にしなくて大丈夫です。おすすめは「活動と指示は英語、ルール説明の核心は日本語で短く」。空気づくりの日本語は投資で、2時間目以降の英語率がむしろ上がります。

授業開きで文法の授業はしなくていいのですか?

初日はしなくていい、が答えです。ただし2時間目からは通常運転に入るので、最初の単元の準備はしておきましょう。単元の並びは教科書で違うので、単元マップで自分の教科書の最初の文法を確認し、文法の教え方ガイドで導入の組み立てを見ておくとスムーズです。

2学期・3学期のはじめにも同じことをするのですか?

同じ設計の圧縮版(15分)が有効です。英語だけの導入→休み中ネタのクイズ→ペア1往復→帯活動再開の宣言。長期休み明けは空気が日本語に戻っているので、「この教室は英語を使う」の再設定だけ意図的にやる価値があります。

紹介した教材はすべて無料PDFでダウンロードできます

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