過去形の教え方ガイド中学英語・中1
綴りの練習より時制の判断。Did you went?を原理から消す
過去形の誤りは毎年ほぼ2つに集約されます。綴り(studyed/stoped)と、didのあとに過去形を残すこと(Did you went?)。さらに見落とされがちなのが、「過去形の単元だから全部過去形」で解けてしまう練習の構造です。時制を判断する練習への組み替え方をまとめました。
過去形でつまずく3つのポイントと直し方
つまずき1: didと過去形の二重過去
× Did you went to Kyoto? / I didn't played.
なぜ起きる? 「過去の文には過去形」を疑問文・否定文にも適用してしまいます。didが過去を引き受ける役割分担が見えていません。
直し方 「過去は1文に1回。didが出たら動詞はすっぴんに戻る」と原理で教えます。三単現のdoesで同じ構造を経験していれば、「あのときと同じ」と接続するだけで通じます。
つまずき2: 規則動詞の綴り事故
× studyed / stoped / playd
なぜ起きる? -edの付け方(y→ied・子音重ね)を個別暗記していると、初見の動詞で応用できません。
直し方 「そのまま・y→i・重ねる・不規則」の4分類表を自力で埋めさせ、分類の根拠(発音のしやすさ)を音で確認します。綴りは目より耳で覚える方が残ります。
つまずき3: 時制の目印を読まない
× I play tennis yesterday.(または全部を過去形にする)
なぜ起きる? 練習問題が過去形だけで構成されていると、yesterday/every dayなどの時の目印を読む必要がなく、時制判断の練習になっていません。
直し方 現在形が正解の問題(every day)を混ぜたドリルで、時の目印に印をつけてから解く手順を作ります。この判断が中3の現在完了と過去形の使い分けの土台になります。
過去形の授業の一本道(導入→定着→応用)
1つの文法は1時間では身につきません。意味に出会う導入、形を固めて使う定着、自分のことを語る応用——この一本道を、そのまま使える教材つきでたどれます。
1. 導入——意味と場面に出会わせる
教師の昨日・週末の話(本当の話にウソを混ぜるクイズ形式が盛り上がります)で、動詞の形が変わると時間が動く感覚から入ります。
2. 定着——形を固め、使って身につける
ドリルは週末の報告対話を軸に、every day(現在形が正解)を混在させた時制判断型。まちがい診療所でDid you went?を自分で診断・説明させます。
3. 応用——自分のことを語るタスクへ
昨日・週末の3文日記や思い出スピーチへ。導入で使った教師の日記ネタを引き継ぐと、導入から産出まで1本の物語になります。
定期テストでどう測るか
テストでは週末の報告チャットや日記の場面で、時の目印に応じた時制選択を問います。中1・2学期の定期テスト(現在進行形との使い分け)が実例です。
過去形の指導でよくある質問
不規則動詞はいくつ覚えさせるべきですか?
中1では高頻度の15〜20語(go/come/see/eat/have/make/get/take/say/read/write/buy/meet/sit/stand など)で十分です。一覧表の暗記テストより、自分の日記で3回使った動詞は忘れない、と伝えて産出の中で回収する方が定着します。
wasn't/didn'tなど否定の短縮形はいつ教えますか?
肯定文・疑問文が安定してからで大丈夫です。先に音(ディドント)で慣れさせて、綴りは書く練習の段階で整理すると負担が減ります。
過去形と過去分詞は同時に教えるべきですか?
中1では過去形だけで進めてください。ただし変化表を作るとき3列目(過去分詞)の欄だけ作っておき「3年生で使う3段目がある」と予告しておくと、中3の受け身・現在完了で表がそのまま再利用できます。